最新の研究:リチウム硫黄電池

硫黄正極用に原子状コバルトを電気化学的触媒として用いた室温作動のナトリウム硫黄電池。

2018年10月6日に、Nature Communicatonsで報告された、硫黄正極用に原子状コバルトを電気化学的触媒として用いた室温作動のナトリウム硫黄電池に関する研究。

Nature Communicationsvolume 9, Article number: 4082 (2018)


硫黄正極の課題は、硫黄の低反応性、ポリスルフィドの電解液への溶解である。中空カーボンナノ粒子の中に原子状コバルトを電気化学的触媒として導入し、上記二つの課題を改善した。

 

初回の可逆容量は1081 mAh/g、硫黄の利用率は64.7%と高い。また、600サイクル後の容量は508 mAh/gであり、室温作動のナトリウム硫黄電池としては良好なサイクル特性である。

電池特性だけでなく、オペランドRaman、放射光XRD、DFTによってきちんと分析されている。

電解液のネットワーク構造を適正化、疑似固体化を利用したリチウム硫黄電池

LiTFSA塩とエーテル(ジグライム)の比率を適正化することで電解液のネットワーク構造を適正化、疑似固体のような振る舞いに変えることで、(1)正極硫黄の電解液の溶出を抑制、(2)金属リチウムのデンドライト析出を抑制したリチウム硫黄電池に関する研究。

ウォータールー (Waterloo)大によってNature Energyに投稿された。

Nature Energyvolume 3, pages783–791 (2018)

 

Li塩とジグライム(G2、エーテル溶媒)の比率を適正化し、Li塩を多めの比率(LiTFSA:G2=0.8:1)にし、Li塩と相互作用(配位)しないフリーなジグライムを減らし、かつ、高粘度化させることで疑似固体化している。LiTFSA:G2=1:1では不十分。