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多孔質有機金属錯体(Metal organic framework)

MOF(Metal Organic Framework)という新しい金属有機複合体が注目を集めており、電池用にも検討されている。以下の論文は電池やキャパシター用に検討されたものについてまとめたレビューである。

Metal organic frameworks for energy storage and conversion, Energy Storage Materials
Volume 2, January 2016, Pages 35-62

MOFは個々の金属に適した有機フレームを設計することにより、触媒機能、特定ガス吸着、センサー特性などの機能性を持つ多孔質機能材料を創出することができる、大変ユニークな材料であり、本分野でノーベル賞受賞も期待されているが、これといったアプリケーションがない。

多孔質であることを生かしたアプリケーションとして、キャパシターがある。

MOFそのものは電子伝導性がないため、カーボン材料と複合化する必要があるが、MOFの中にもそれ自身が電子伝導性をもつものがある。それをキャパシターに利用したのが、以下の論文である。

 

MOFの具体的な化学式はNi3(2,3,6,7,10,11-hexaiminotriphenylene)2 (Ni3(HITP)2)である。高い容量と安定したサイクル特性が報告されている。

下記の論文は金属リチウム表面をMOFで被覆し、金属リチウムのデンドライトを抑制したものである。

 

MOFの中にTFSAアニオンがMOF骨格に固定化され、リチウムイオンのみがMOF骨格内を通ることができ、リチウムイオンの拡散フラックスを制限できるため、金属リチウムのデンドライトを抑制できる、としている。